(こむかいみなこ)
小向 美奈子(こむかい みなこ、1985年5月27日 - )は、日本のAV女優、元グラビアアイドル、YouTuberである。東京都板橋区出身。カプセルエージェンシー所属。
東京都板橋区に生まれる。その後埼玉県蓮田市に居住を移し、蓮田市立黒浜中学校卒業。日本音楽高等学校中退。
15歳の時に家出をして渋谷センター街にてビラ配りのアルバイト中に、後に所属することになる事務所のマネージャーにスカウトされグラビアアイドルとしてデビューする。このマネージャーは後に芸能事務所SPエージェンシーの社長となり、所属タレントの山地まりにデビュー当時の小向美奈子の面影を見出しスカウトしたことを『アサヒ芸能』のテリー伊藤と山地まりの対談企画で語っている。
2000年(平成12年)終盤に第1期プチエンジェル、2001年(平成13年)にフジテレビビジュアルクイーンの一員として選出された。昼ドラ『冬の輪舞スペシャル』ではウェディングドレス姿を披露している。サッカーアニメ『ホイッスル!』では、主人公の風祭将の声優も務め、主題歌も担当。2005年(平成17年)夏頃に水着卒業を発表。しかし、ほしのあきの活躍ぶりに心を打たれたとの理由で、2006年(平成18年)7月発売のDVD「REVOIR」でグラビア活動を再開した。
2008年(平成20年)9月24日、所属事務所リップが契約解除を発表。事務所側は「本人の体調不良・精神的不安定・音信不通状態なども幾度かあり、仕事上でも支障をきたすことがありました」「復帰に向けて動き出してきましたが、我々の予想以上に困難な状態となり、これ以上本人の芸能活動を支えることが不可能と判断し、専属契約を解除する運びとなりました」と説明した。
この当時の事を小向は後述する丸山ゴンザレスとの対談にて、当時の交際相手に別れを切り出したところ、暴力を振るわれ顔もボコボコで軟禁状態で仕事に行けなかったと話している。
同年11月末、小学館『週刊ポスト』は「私が見た『副業は売春という悪夢』」という衝撃的なタイトルで、小向の記事を掲載した。記事内では「アイドルを紹介することでお金を得ている人たちがいて、デートクラブみたいな仕組みができている。闇社会の人もいます(中略)売春を副業にしちゃうグラドル、何人もみてきた」と芸能界の“売春ネットワーク”の存在を明かした様に書かれている。本人は「あたしは神様に誓ってやったことはない」と売春をしなかったと断言。何人かのIT社長から札束を積まれたが、金銭を受け取らなかったと記事には掲載されている。
しかし、本人は2021年丸山ゴンザレスとのYouTube番組での対談で、この記事は事務所を辞めた謝罪とグラビアを掲載しようと、親しい編集者と話を進めていた特に問題の無い企画のはずだった。しかし途中で執筆者が変わり、当初の話とは全く違う記事内容になっていたと明かしている。
内容は小向がインタビューで話したことと、ライターが書いたものがあったが、全体として見ると全てを小向が発言したかの様な内容になってしまっていたと述べている。
これについて丸山は、雑誌業界では原稿チェックで本人の部分だけを見せ、全体像としては伝えずに、掲載時には雑誌側の都合の良い内容で出版するという問題のあるケースもあるという事を語っている。
2009年(平成21年)1月22日、2008年(平成20年)6月下旬に交際相手の男の自宅で、微量の覚醒剤を共同で所持した疑いで覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕された。所持量がわずかだったため所持容疑は起訴猶予処分となったが、尿検査で陽性反応があり、「六本木のクラブで知り合いの外国人女性に勧められて、店内で吸引した」と供述したため、同法違反(使用)容疑で追送検され、起訴された。
小向は被告人質問で、覚醒剤を始めた経緯を「付き合っていた男性に強要された。断ると暴力を振るわれた」と語り、また、今回の使用については「六本木のクラブで外国人の女性に誘われた。酔っぱらった勢いで使った。仕事を解雇され、いろいろな負い目があった」と涙ながらに語った。同年2月26日東京地方裁判所は小向に懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を言い渡した。今後については「同世代の女の子のように、普通の生活を送りたい」と述べた。
2021年のYouTubeでの丸山ゴンザレスとの対談では、芸能界に入る前にはクラブなどで周囲で覚醒剤を使っている人物を見たことはあったが、覚醒剤の使用により亡くなった知り合いなどがおり、自分は当時は使っていなかった。薬物を売ろうとしてきた自分より年上の中学生ぐらいの女子から、薬物を取り上げトイレに捨て、止めるようにと金額だけ渡した事もあったと言う。
逮捕当時の交際相手から覚せい剤の使用を強要された時は、使わなければ(暴力等で)殺されると思ったからと述べている。
2009年(平成21年)6月5日から25日間連続で、ストリップ劇場である浅草ロック座の『25周年特別興行第一弾』に特別ゲストとして出演した。これに先立ち、前所属事務所リップから契約違反を理由に出演禁止を求める仮処分の申請が東京地方裁判所にされ、同裁判所が出演禁止を命令した中での出演となった。グラビアアイドル時代にセミヌードになったことがあるもののバストトップを晒すことはなかったが、舞台ではセクシーな下着を身につけて演舞し、自らブラジャーを外して乳房を全てあらわにした。劇場内は撮影禁止であったが、劇場内で撮影した写真を『FRIDAY』と『週刊現代』が掲載、浅草ロック座は掲載された両誌の出版差し止めの仮処分申請を東京地裁に提出した(申請は却下された模様)。
2009年(平成21年)8月5日放送回『ビートたけしの絶対見ちゃいけないTV』で生着替えのコーナーに出演。2009年12月4日、ソフト・オン・デマンドより、浅草ロック座でのオリジナルストリップムービーを収録したDVD「DANGEROUS STRIPPER」が2010年1月に発売される、と発表される。
2011年(平成23年)2月7日、覚醒剤を譲り受けたとして、警視庁が逮捕状を東京地方裁判所からとった。その直後フィリピンに出国し、暫くマニラ首都圏に滞在していたが、25日にマニラ発成田国際空港行きの旅客便で日本へ帰国。成田空港に到着後、そのまま警視庁に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された後に、東京地方検察庁立川支部に送致されたものの、3月18日に証拠不十分で釈放され、不起訴となった。
3月24日にフィリピンへ再渡航。永住権取得が目的という。その後、表立った行動はなかったが、5月6日に自身が主演した映画『花と蛇3』の作者である団鬼六が死去した際、16日に行われた告別式に参列した。団は生前に小向に対して復帰するなら「SMのような作品に出たらいい」と勧めたと語っていた。
2011年(平成23年)9月9日、アダルトビデオ制作会社であるアリスJAPANと専属契約し、10月14日に発売されたAVでデビューした。デビュー作である「AV女優 小向美奈子」は、20万本を売り上げる大ヒットとなり、メンズサイゾーでは2012年1月時点で最も売れたAVであるとしている。
2015年2月6日午前7時ごろ、自宅マンションにて覚醒剤約0.1グラムを所持したとし、関東信越厚生局麻薬取締部によって覚せい剤取締法違反の現行犯で逮捕、また同時に吸引器具も発見された。
2月26日、自宅で覚醒剤約0.05グラムを所持したとして、覚せい剤取締法違反(所持)の罪で東京地方検察庁に起訴される。3月3日、覚醒剤を使用したとして、覚せい剤取締法違反(使用)容疑で関東信越厚生局麻薬取締部によって追送検される。3月9日、保釈保証金200万円を納め、勾留先の警視庁東京湾岸警察署から保釈された。保釈保証金200万円は関係者がこの日納付したが、東京地方裁判所が保釈を認めたのは同月2日であり、1週間も保釈されなかった。捨て鉢な態度を取る小向を戒めようと、関係者らが保釈保証金を納めずに勾留期間を延ばしたとされる。3月11日、覚せい剤取締法違反(使用)の罪で追起訴された。
4月16日、初公判が東京地方裁判所で行われ、懲役2年が求刑された。4月27日に東京地方裁判所は、執行猶予の無い懲役1年6月の実刑判決を言い渡した。これに対し控訴はせず、また交際中の男性と出所後に結婚する意向であると報じられた。しかし、服役前に交際中の男性とは破局し、栃木刑務所に収監された。収容の際にバイセクシャルであることを申告したため、通常の雑居房ではなく独居房での生活となり、服役中は所内の図書館で借りた『戦争と平和』や『アンナ・カレーニナ』を愛読した。
2016年7月に釈放され、この年にはグラビアに登場してDVDが発売され、仕事を再開した。
小向が主人公、風祭将を演じたアニメ『ホイッスル!』は放送終了から14年ほど経った2016年12月17日からボイスリメイクとして将の声含めてキャストが刷新されたものがオンライン配信され、放送でもそれが使われているが、これは小向が覚醒剤事件を起こしたことやAV女優となったことによるもので、オリジナル版は視聴できる状況ではなくなっている。また、オリジナル版で小向が歌唱したオープニングテーマは由潮、エンディングテーマは牧野由依がカバーしたものになっている。
2017年2月にBSスカパー!の『田村淳の地上波ではダメ!絶対!』に出演し、覚醒剤について語った。
2020年4月19日にYouTubeで『小向美奈子公式チャンネル375』を開設しYouTuberとして活動を開始する。
(太字は主演)
以前に発売したDVDに未収録映像分を追加などして再発したものとして、以下が存在。
(18歳未満閲覧禁止のサイトを含みます)
※以下は、18禁サイト